将棋の世界でも野球やサッカーのようにとプロになれなかった人たちの実業団チームのような受け皿になるようなプラットフォームが作れないものだろうか

将棋を好きな人というのはある程度はいますが、プロになりたいと思って本気で頑張っている人はそれほど多くはありません。その理由のひとつに、なることがとても難しいというのもありますが、なれなかった時のことを考えると本気で取り組みにくいということがあるように思います。たとえば野球やサッカーなどであれば、プロ野球やJリーグのチームに入ることができなくても、社会人野球をはじめとした受け皿があります。それに比べると、将棋の世界はプロを本気で目指した人たちが、プロ棋士になれなかった場合の受け皿みたいなものが皆無という現実があります。だからこそ、プロになれるかどうかの早めに見切りを、早めにつけることを師匠をはじめとした周囲の人たちがするということが多いのだと思いますが、もう少しだけ受け皿があるとまた違った選択もできるようになると思っています。

ただ、これを実現しようとすると結局は普及に力をいれるという一点に至るというのが悲しいところです。野球にしてもサッカーにしても、結局のところ企業がお金を出して実業団チームを運営しているのは広告効果としての意味合いが非常に強いので、そういった受け皿を作るためにも将棋の普及が進み、人気が上がることが必要という結論にいたってしまいますね。人気がある→たくさんの人が見る→広告効果があるので企業が力をいれる→受け皿ができる。箱根駅伝なんかも、ただの私大の宣伝番組になってしまっていますが、それでも宣伝価値があるから大学は投資をするわけですよね。つまり、経済こそが重要であり、将棋の世界も経済的な視点でもっと攻める必要があるということでしょうか。

これは将棋に限ったことではないですが、どんなものでも普及をさせたいという一心でみんな頑張っています。それは野球もサッカーも水泳も囲碁もレスリングもすべて一緒なはずです。そうなると、普及を頑張る、というだけでなく、他と比べた時により良い普及を頑張る、という効率的な普及活動を意識する必要があります。非効率な普及活動を脱却して、大きく飛躍できるプランを考えて、人気を高め、なんとか将棋の世界にもプロの下の組織として、受け皿となるようなプラットフォームを作れないものでしょうか。

中村太地王座がB級2組の順位戦で痛い敗戦

先日、AbemaTVでも放送されてましたがB級2組の中村太地王座の順位戦の対局、痛い敗戦でしたね。今年こそB級1組かと思われていただけにかなりかなり痛い敗戦だと思います。この状況だと全勝は必須になってしまったので、上位陣の方たちの結果次第というなんとも難しい状況です。

中村太地王座は知名度も高いために将棋界全体のことを考えると、できればA級まで早くいってほしい棋士のひとりであると思います。なんとか頑張ってほしいところです。中村太地王座も今年はタイトルを獲得してますし、かなり充実した1年になっているのは明らかです。ここはファンのため、将棋界全体のためにもなんとか昇級、達成してほしいものです。

竜王戦についに勝利で羽生善治棋聖がついに永世七冠を達成!

羽生善治さんがついにやりましたね。竜王戦の今回の勝利で永世竜王となり、なんと永世七冠の達成です。いや、これは本当にすごい。しかも、最終戦となった、今回の第五局はもう完勝でどきどきするところもほとんどない、もう圧倒的ともいえる内容でしたね。もう大差がついた終盤でしたが、渡辺さん相手にこの差はすごいの一言ですね。

これで獲得タイトルは99になりましたので、あと1つ獲れば大台の100に到達。将棋界の歴史のなかでも今後、何人が達成できるのだろうという、すごい数字です。いま、将棋が世の中で認知度が高い状態にありますし、ここはひとつぜひ早いタイミングで達成し、またひとつ話題を作ってほしいものです。