次の将棋ブームはいつくるのか?

藤井聡太七段の活躍によって近年まれにみる将棋ブームが訪れたのは2017年。勢いは落ちてきたとはいえ、まだまだ将棋ブームが続いていることをうれしく思っている将棋ファンは多いのではいないでしょうか。

しかし、どんなものも栄枯盛衰。羽生善治竜王が巻き起こした以前のブームも、少しずつ下火になったのと同じように、今回も当然、いつかは終わりを迎えます。それはある意味でとても自然なことで、特に悲観するようなことではないわけですが、下火になったのであれば、またその次のブームを起こすため、というよりは、起こるための準備は当然していく必要があります。

ずばり、次の将棋ブームはいつくるのか?ということを考えていくと、これも過去から学ぶとわかりやすく、「とても強い超人的な人があらわれたとき」がこの手のブームのきっかけになります。羽生善治竜王が7冠を達成した時もまさにそうです。そう考えると、やはり、藤井聡太七段が初タイトルをとった時が、次のブームのスタートで、ピークは史上初の8冠達成の時でしょうか。

以前は7大タイトルでしたが、いまは8大タイトルとなっているだけに、網羅をすれば必ず「史上初」というわかりやすいコピーが使えるというのも、非常に魅力的です。いまは若手とベテランのせめぎあいの時期なので、タイトルホルダーも分散してしまい、「とても強い超人的な人」というのが、対外的には存在しないように見えてしまっているのが少しだけ残念なところですね。

ブームというもので一喜一憂するのは少しあれな気もしますが、とはいえ、将棋人口を増やすためには定期的なブームは必ず必要ですし、さらにはブームに頼らない地道な草の根の普及活動もとてもとても重要で、派手さと地味さのコラボレーションで、より将棋界が盛り上がっていくといいですね。次のブーム(藤井七段の初タイトル)、期待したいところです。

王座戦で中村太地王座が斎藤慎太郎七段に勝って1勝2敗で4局目へ

中村太地王座の初のタイトル防衛がかかる斎藤慎太郎七段との今回の王座戦。第三局は中村太地王座が勝って1勝2敗となり4局目へとすすみました。斎藤慎太郎七段にとっては初タイトルがかかる一局だっただけに残念な結果ではありましたが、中村太地王座にとっては初防衛へ向けたうれしい結果。どちらの見方で考えても将棋というのは悩ましいところがありますが、好局を追加でみれると考えると4局目、そして最終局へと進むのは将棋ファンとしてはうれしいところです。

それにしても今回の第3局はすごかったですね。力戦調で本当に激戦で見ている将棋ファンの多くは手に汗握っていたんじゃないでしょうか。プロの力戦は本当に見ていてわくわくしますね。次局もお二人の熱戦、楽しみですね。

今年の王座戦は中村太地王座に斎藤慎太郎七段の対局。華やかさは将棋そのものには関係ないけれど、将棋界全体でみたら大切だと思う話

将棋の秋が近づき対局も充実してきましたね。今年の王座戦は中村太地王座に斎藤慎太郎七段が挑戦するという、若手の華やかな雰囲気が注目を集めていましたが、第一局は斎藤慎太郎七段の勝利となりましたね。今後の残りの対局がとても楽しみです。防衛もしてほしいし、初タイトル獲得もしてほしい、将棋ファンって好きな棋士がひとりじゃないので、こういう時に悩ましいですね。

しかし、中継では都成竜馬五段も解説で登場されたということで、みんなわかっていますよね的な、暗黙知の共有的な何かがあっていいですね。

将棋そのものもとても面白いものですが、残念なのは直感的にそれは伝えにくいものであるということ。だからこそ、雰囲気、見た目、儀式的といった、本質からすればどうでもいいようなことも、しっかりやっていくことが重要なんだなと思わけで、そういった意味でも、もっと注目が集まってほしいのが、今年の王座戦です。中村太地王座、斎藤慎太郎七段、お二人ともがんばってほしいですね。

豊島将之棋聖が誕生!初タイトル獲得でついにタイトル保持者の仲間入り

豊島将之八段がついにやりましたね。やっと、本当にやっと棋聖戦のタイトルを獲得して、ついにタイトル保持者の仲間入りを果たしましたね。これだけすごい成績を残していて、これだけタイトル戦の挑戦権を獲得して、挑み続けて、何度も跳ね返され続けての初タイトル獲得は、ファンも思うところがありますね。成績をみて、タイトルをもっていない、獲得したことがないというのがおかしい、棋界の七不思議のひとつでしたからね。本当に喜ばしいことです。おめでとうございます。

その一方で羽生善治竜王がタイトル通算100期がかかっていたこともありますし、そして簡単にいえば応援しない人がいないわけがないという人であることもあり、誰が喜ぶ一方で、悲しむ人が必ず出てしまうところが難しいところです。

豊島将之棋聖、羽生善治竜王、ともに大好きという人も多いと思うので、こういう好きな人同士の戦いというのはどちらが勝っても素直に喜びきれないというのがつらいところですね。

藤井聡太七段が竜王戦決勝トーナメント1回戦で都成竜馬五段に勝利。安定感がすごいことになってきてますね

どんな対局も注目されるというすごいことになってきてきる藤井聡太七段が、竜王戦決勝トーナメントの初戦で都成竜馬五段と対局。見事に藤井聡太七段が勝ち切って2回戦に進出。もちろん前からすごいわけですが、それにしても最近の藤井聡太七段の安定感はすごいことになってきてますね。今年はまだタイトル戦の挑戦の可能性は3つ残ってますから、ひょっとしたらひょっとするかもというのを周囲に感じさせることができるというのは、注目が継続するという意味で非常に良いですね。

都成竜馬五段も相当に強かったと思うんですが、もう受けきりというか、素人目にみてももうすごい状態で、最終版は都成さんのメンタルを心配したファンの方も多いのではないでしょうか。都成竜馬五段も昨年度で順位戦で昇級を決めて、乗っているだけに、また他の対局でもがんばっていただきたいですね。

王将戦の第三局は久保利明王将が豊島将之八段を破って2勝1敗とリード

1月から始まった今年の王将戦は久保利明王将と豊島将之八段という、順位戦のA級でも名人への挑戦権をかけてトップ争いをしている2人の対決となり、いろんな意味で楽しみなタイトル戦。1勝1敗で迎えた第三局ですが、非常に強い内容で久保利明王将が勝利。いや、本当に強かったですね。振り飛車党はプロ棋士の中では非常に少ない中で、菅井竜也王位の獲得に続いて、久保利明王将がタイトルを防衛できたとするならば、これはアマチュアの振り飛車党の人たちにとってはうれしいお話です。決して豊島将之八段に負けてほしいわけではありませんし、むしろ応援しているものの、振り飛車党の方が激減していく昨今のプロ棋士界では、なんとか振り飛車党の方たちにも頑張ってもらいたいと思うのは私だけではないはずです。しかも、久保利明王将と菅井竜也王位の2人は、振り飛車といってもさばきの上手さと、重厚さという種類の違うタイプだけに、お二人が頑張ってくれるというのは、将棋界全体としての多様性という観点からも非常に重要な気がしています。もちろん豊島将之八段のことは好きですが、将棋界全体のことを考えると、、、と悩ましいところです。

いずれにしても、A級順位戦と王将戦、どちらも久保利明王将と豊島将之八段の2人の戦いからはしばらく目が離せそうにありません。次局も楽しみにですね。

竜王戦についに勝利で羽生善治棋聖がついに永世七冠を達成!

羽生善治さんがついにやりましたね。竜王戦の今回の勝利で永世竜王となり、なんと永世七冠の達成です。いや、これは本当にすごい。しかも、最終戦となった、今回の第五局はもう完勝でどきどきするところもほとんどない、もう圧倒的ともいえる内容でしたね。もう大差がついた終盤でしたが、渡辺さん相手にこの差はすごいの一言ですね。

これで獲得タイトルは99になりましたので、あと1つ獲れば大台の100に到達。将棋界の歴史のなかでも今後、何人が達成できるのだろうという、すごい数字です。いま、将棋が世の中で認知度が高い状態にありますし、ここはひとつぜひ早いタイミングで達成し、またひとつ話題を作ってほしいものです。

竜王戦の合間のA級順位戦の直接対決。羽生善治棋聖VS渡辺明竜王の対決はいろんな意味でドキドキしますね

竜王戦はタイトル戦のなかでも対局数が多いこともあり、期間中にもかなりの対局が入ります。昨日は今年の竜王戦のカードそのままに、羽生善治棋聖と渡辺明竜王がA級の順位戦の対局で対決。見事に羽生善治棋聖が勝ち切り、永世竜王に向けた次局にプラスの流れがうまれましたね。ファンという立場からすると、今年の竜王戦は因縁の対決というのもありますし、羽生さんの永世竜王、永世七冠がかかっているということで非常に注目が高いわけです。しかも、そこに加えて昨年からの三浦弘行さんの事件の関係で、A級棋士たちの間で、いろいろとあれこれある感じで、微妙な雰囲気もあり、そういういろんな背景もあってとにかくドキドキするわけです。しかも昨日は竜王戦の間ですからね。なんとなくここで勝つと、次の対局の時も流れが続いてしまいそうですし、お互い、次の対局のことも考えつつ、そうはいっても順位戦で全力出すような、非常に複雑怪奇な伏線がいっぱいあり、見ているファンはドキドキしたことでしょう。

しかし、今年は羽生さんが竜王戦、そして渡辺さんとの対局において鋭さが非常に増している気がするのは私だけでしょうか。年齢のことなどもいわれ、事実、対局の勝率などは下落傾向にありますが、渡辺さんとの対局の時はキレキレな印象で、その背景を考えると、いろいろと将棋ファンの間では、胸をあつくさせるものがあり、やはりドキドキしますね。次の竜王戦の対局は来週の月曜日と火曜日。今から楽しみですね。

竜王戦で永世竜王に羽生さんついに王手。あと1勝で永世七冠も達成とあっては祈ってしまう人は多いはず

先日の竜王戦の第四局、羽生さんが勝利して永世竜王へ王手をかけましたね。前回のことがあるので3勝してもファンはまったく安心していないと思いますが、それでもやっぱりうれしい限りです。あと1勝、なんとか買って永世竜王になってもらいたいものです。渡辺竜王とそのファンの方たちには悪いのですが、それでもやはり今回は羽生さんに買ってほしいと思ってしまいます。

もし永世竜王をとったら永世七冠も同時に達成ですからね。将棋界全体で考えてもなんとしても達成したほしいものです。次回は12月4日、5日に鹿児島での対局。あと1週間、詰将棋でもしながら楽しみに待ちましょう。

竜王戦は渡辺竜王が一勝を勝ち取り次の第4局へ

週末の竜王戦、多くの方が盛り上がっていたんではないでしょうか。AbemaTVのおかげで将棋の生中継がぐっと身近なものになったわけですが、竜王戦ものもれなく生中継。羽生さんが2連勝しての3戦目は、渡辺竜王が1勝目をあげて次の第四局目へと進むことになりましたね。

あの銀打ち、とても悔やまれます。ああ、あそこからもう一度打てたら…と、見ていて思う対局でした。無論、私が打っていたわけではありませんが…。 渡辺さんファンには本当に申し訳ないですが、永世竜王、羽生さんにとってもらいたいという気持ちが強すぎて、見ていて公平に応援ができなすぎてつらいですね。

さて、次は新潟となるわけですが少し日があいて11月23日(木)と24日(金)に開催。ここまで毎週、そして週末に行われたので間が空いてしまうのは少し残念ですが、気持ち的にたてなおせるチャンスという風に考えると、今年の羽生さんはある意味もっているかもですね。永世竜王、獲得してほしいです。