竜王戦はタイトル戦のなかでも対局数が多いこともあり、期間中にもかなりの対局が入ります。昨日は今年の竜王戦のカードそのままに、羽生善治棋聖と渡辺明竜王がA級の順位戦の対局で対決。見事に羽生善治棋聖が勝ち切り、永世竜王に向けた次局にプラスの流れがうまれましたね。ファンという立場からすると、今年の竜王戦は因縁の対決というのもありますし、羽生さんの永世竜王、永世七冠がかかっているということで非常に注目が高いわけです。しかも、そこに加えて昨年からの三浦弘行さんの事件の関係で、A級棋士たちの間で、いろいろとあれこれある感じで、微妙な雰囲気もあり、そういういろんな背景もあってとにかくドキドキするわけです。しかも昨日は竜王戦の間ですからね。なんとなくここで勝つと、次の対局の時も流れが続いてしまいそうですし、お互い、次の対局のことも考えつつ、そうはいっても順位戦で全力出すような、非常に複雑怪奇な伏線がいっぱいあり、見ているファンはドキドキしたことでしょう。
しかし、今年は羽生さんが竜王戦、そして渡辺さんとの対局において鋭さが非常に増している気がするのは私だけでしょうか。年齢のことなどもいわれ、事実、対局の勝率などは下落傾向にありますが、渡辺さんとの対局の時はキレキレな印象で、その背景を考えると、いろいろと将棋ファンの間では、胸をあつくさせるものがあり、やはりドキドキしますね。次の竜王戦の対局は来週の月曜日と火曜日。今から楽しみですね。