竜王戦で羽生さん2連勝!第二戦は本当に強かった

竜王戦の第二戦、終わりましたね。羽生さん勝ちましたね。渡辺さんと渡辺さんのファンの方たちには申し訳ないですが、今回は羽生さんに勝ってもらいたいと心底思っています。ここまで来たら永世竜王の称号を羽生さんにとってほしい。多くの将棋ファンが思っているんじゃないでしょうかね。そして、今回の第二戦、劇的に強かったですね。崩されることのない、完勝な状態で多くの人が驚いたはず。中村さんとの王座戦の時も、今年は竜王戦一本に絞ってのぞんでいるんじゃないか的な話は一部でありましたが、この結果見ると本当にそうなのかもと思ってしまうほどですね。(もちろんそんなことはないと思いますが…)

ただ、以前の悪夢の4連敗もあるのでファンも含めて楽観視、安堵している人はだれもいないのではないでしょうか。今年の竜王戦、最後まで目が離せそうにありません。

 

藤井聡太四段の高校進学が決定。あえて違う世界も持ち続けるって大成するためには大切なことのひとつ

絶賛大人気中の藤井四段、ついに高校進学を決めましたね。ひょっとしたら将棋に専念するんじゃないかとか、そういった話もありましたが、将棋ファンとしても素直にうれしいです。正直、将棋だけをやりつづけるというのは、気持ち的に逃げ場がないですからね。そういう逃げ道があるのが弱さにつながるんだという人もいると思いますが、多少は違う世界をもっていないと、どんどん追い込まれて、負のループにはまる人ってやはり少なくないですからね。奨励会で負けが続いて、気持ちを立て直せずにスランプになって降級となった人たちって結構います。

高校に行っても将棋を勉強する時間は確保できるので、効率を重視すれば大丈夫なはずです。

仕事でもそうですが結局はインパクトの強い、効率的なことを集中的に、そして継続的にできるかなので、だらだらと長時間、同じことをやっている人よりも短時間で成長することは不可能ではありません。ひとつの世界しか知らないと、視野や発想が袋小路に入った時に抜け出るチャンスが見つかりにくいものです。大きく育つために、あえて違う世界も持ち続けてほしいですよね。

将棋の関連ビジネス、市場規模はどうやったら拡大するんだろうか

うちの会社にはスタッフが会社にもってきた、「主」のような将棋盤があります。なんと、利用開始から考えると軽く30年以上はたっている代物らしいのですがまだまだ現役で使えます。もう若い駒だと、明らかに風格負けしてしまって盤が駒を食ってしまうという問題があるものの、まだまだまだまだ活躍中です。この良いものが

消費者としては、それなりのものを買って大切に使えば、長く使えるというのはとてもありがたいことです。きっと環境にも良いので世界にとっても良いことです。

でも、ビジネスとしてはどうだろうかと考えると少し不安になります。

だって、数十年といったらもうそれはそれはすごい昔なわけで、テレビゲームでいえば、Atari 2600、インテレビジョン、ファミリーコンピュータ、スーファミ、メガドライブ、PCエンジン、プレイステーション、ゲームボーイ、3DS、Switchといったように、もう大変な数の名機たちがうまれ、たくさんの人たちが購入し、成功している企業は悪くない売上を上げることができてきたわけです。40年前のものが、いまだに現役で使えるって、これ消費者としてありがたい反面、ビジネスとしてとても心配になります。

職人的にしっかりとした仕事をしてくれている将棋盤や駒、関連商品を作っている人たちが継続していきたいと思ってもらえる環境や仕組み、そしてできれば新規参入者が増えるような魅力的な市場になるとうれしいなと思うんですが、そのためにはやはり普及あるのみなんですかね。何か良策あるといいなと思っています。

羽生さんが1勝でリードスタートの今年の竜王戦。週末はいよいよ第二局

先週からはじまった竜王戦、今年は羽生さんと渡辺さんというゴールデンカード。永世がかかっているので注目もかなり集まっている中での第一局。羽生さんの勝ちでスタートしましたね。素直にうれしいです。第二局は今週の土日の28、29日の2日間。29日の日曜日は大船渡市民文化会館大ホールで10時から大盤解説会があるので余裕が時間的に可能であればぜひ行きたいところです。片道6~7時間というところですかね。日曜日で、翌日は月曜日で仕事がはじまることを考えると少し躊躇するところもありますが、でも行きたいですね。

今年の将棋の日は何をする? 「♡shogi(ハート将棋)」で一局を狙うのはありでは?

11月17日といえばみんなご存知の将棋の日です。今年はどんな将棋の日を過ごそうかなと、多くの人が思案しているころだと思いますが、今年は一味違う1日を味わえる可能性が極めてたかいです。

なぜなら「♡shogi(ハート将棋)」が発売されるからです。これすごいですよね。衝撃的ですよね。真剣にBMJに導入を検討したいです。これで一局指す。これが今年の将棋の日の正しい過ごし方だと思われます。早速予約をと思ったんですが、予約のフォームなどが見つからない。。。予約開始が17日なんですかね?ちょっとそこらへんは謎なところがありますが、将棋ファンで将棋をもっと普及させたいと思っている皆さん、真剣にひとついかがですか?こういうチャレンジをしてくれた会社さんを真剣に応援したいです。

♡shogi(ハート将棋)

将棋を継続的に楽しむ人が増えない理由

将棋が好きな人って世の中にはそれほど多くはありません。かつて楽しいと思ったことがある人けど、やらなくなったという人たちやらなくなったという人はとてもたくさんいます。将棋をやったことがある人は非常に多いのに、将棋を継続する人はすごく少ない。ビジネスとして考えても、間口をひろげることに加えて、その中から定着してもらう人を増やすことはとても大切だと思うんですが、他のゲームやスポーツと比べると著しく低いわけです。ここを構造的に考えていくといくつか問題があるなと思ったという話です。

将棋を継続的に楽しむ人が増えない理由

1:競技人口が少ない
将棋って誰かとやると面白いのは間違いないんですが、子供たちが好きなポケモンやらサッカーやらと比べると圧倒的に競技人口が少なく、一緒にやってくれる人がいる率がすごく低いのは問題のひとつですよね。ネット対戦は増えてきましたが、それはある程度、好きになった後の人たちがやるものとなっているので、やり始めの時はいかに身近にたくさんの人がやっているかってとても重要。最初は将棋の面白さなんてわかるわけはなく、一緒に誰かとやるのが楽しいというのが自然で、そのうちに将棋自体の面白さに気が付くっていうのがいいと思うんですけどね。みんながやっていて、みんなとやるのが楽しい。これ、将棋を普及するためにとても大切かと思います。

2:ルールが直感的じゃない
駒の置き方、駒の動かし方などは、とにかく覚えないと将棋すらはじまりません。なので、ここらへんは以下に身近にそれを見せてくれる人が常にいるかが重要で、そうじゃない人は、ルールもわからないので見てても何が起こっているのか理解できませんしどっちが勝って、負けたのかも、どうして勝敗が決まったのかすらわからないという問題があります。サッカーとかってゴールがあって、ボールがあって、蹴った、入ったという感じで非常に直感的です。たとえば、強い駒はでかい、弱い駒は小さいとか、色で強さがわかるとか、そういうルール知らなくても直感的にわかる何かはないと、やってみたけど、なんかわかりませんでしたとなりがちです。そういった意味ではゲーム的な演出みたいなものって、好きではないけど、たぶん重要なんですよね。

3:勝てないので面白くない
将棋って基本的な駒の動かし方を覚えた後は、あるレベル以上の人たち同士で戦うと、定跡や手筋をどれだけ知っているかで勝敗が決まりすぎるところあるので、結局、勉強しないと勝てないという、偶然の要素がなく、何回やっても負けて面白くなくて、なんかやらなくなったという人をたくさん知っています。将棋好きからすると勉強しろという一言になってしまうんですが、一般の人たちは他のスポーツやゲームのように「やっているうちになんとなくわかってきて、うまくなって、そして勝てる」という常識が身についていると思うんです。しかし、将棋って勉強しないと、何回やってもずっと負けるっていうのが結構あるので、勝てないので面白くなくて継続しないという人が多い気がします。「楽しむために勉強する」ってたぶん、あまり一般的じゃないんですよね。そこを踏まえて、勉強しないでなんとなく楽しみたい人たちを受け入れられる仕組みや、その人たちが継続して楽しめる何かが絶対に必要なはずです。

4:勝てない人、弱い人、勉強しない人を受け入れる文化がない
これは勝負事なので仕方ないのですが、将棋って暗黙の了解というか、文化的なもので「これくらいわかってますよね」という感じで、説明にしろ、本の記載にしても、ずっと将棋をやってきて、将棋が好きな人に向けて、将棋が好きな人にが作っています。たとえば「以下、即詰みのため同飛で受けるしかありません」といった感じとかよくありますが、勝てないレベルの人だと「以下、即詰み」の何手かをまず想像できなくて、はしょられすぎててもうついていけないというのを結構みています。さらに、なんとなくやる軽い気持ちでやっているライトユーザの人たちを受け入れる文化がなく、勝てない人、弱い人、なんとなくはじめたふんわり組の人たちの居心地が悪い文化があることは間違いありません。「詰将棋もやらないのに将棋とかやっちゃだめだよ。そんなんじゃ強くなれないよ」的な発言をする人が多すぎて、ふんわりの人たちの将棋への興味を瞬殺していくのはよく見る光景です。

5:観戦派が理論上は成立しない
他のスポーツなどだと「やらないけど観戦するのは好きです」という人たちは結構います。私もテニスはまったくやったことがありませんが、テニスを見るのが大好きです。でも、将棋の場合、そういう観戦派が成立しません。なぜかというと、知らない人がみても、何をしているのかまったくわからないからです。将棋がわからない友人などとNHK将棋杯とかを見ていると、どっちが優勢なのかまったくわからないし、妙手の時に解説の人の説明の意味もわからないといわれます。つまり、見ても、聞いても、まったくわからんということなんだと思います。全く知らない人が見て楽しめる要素がほとんどないというのは、かなり厳しい一手で、見ているうちに好きになった、好きだから自分でもやってみようと思った的な展開がまったく期待できないのは普及の大きな壁です。乃木坂46の伊藤かりんさんなんかは将棋アイドル的なところでやってますが、この子のファンがいっきに将棋ファン化していくような流れなら裾野が広がるのですが、どちらかというとファンを将棋界につれてきてくれたというよりも、将棋好きな人たちの一部が、その子を応援し始めたという市場が広がらないパターンになっているのが玉に瑕ですね。乃木坂ファンの半分が、いっきに将棋ファンになりましたとなるのであれば、最高なのですがそうあまくはありません。

私は将棋が好きなので、もっと普及してほしいんですが、構造的に普及が難しいなと思うところがたくさんあります。こうして考えていくとどうぶつ将棋とかってわりと普及のために良い線いっていると思うんですが、あれも文化的な壁があって「どうぶつ将棋って将棋の下位互換でしょ。下だよね」みたいなところが、なんとなくあるあたり、一流なところになれない、文化的な問題をいろんなところで感じます。将棋がもっと普及するように、いろいろと方法を考えていきたいところです。

将棋も仕事も冷静常に冷静さが大切。佐藤康光九段の色紙「夷険一節」

今年の7月にめでたく1000勝を達成し、先日は久保王将と谷川九段を撃破して叡王戦の本戦を決めた佐藤先生のありがたい色紙をランチの対局後に鑑賞。「夷険一節(いけんいっせつ)」とは、順調な時も厳しい局面にあるときも常に節操を変えない、冷静でいることを表すお言葉らしいです。将棋も仕事も常に厳しい局面がありますが、目標を達成するためには冷静に判断して行動しないといけないということでしょうか。

心がざわつく時も冷静沈着に、的確な読みで最善手を打ち続けたいものです。佐藤先生のありがたいお言葉を胸に刻み、仕事も将棋もがんばっていきます。

将棋倶楽部24はたしかに将棋的な面白みをたくさん味わえるけど、将棋を普及させるためには将棋ウォーズの仕様が正解なんじゃないかという話

将棋をやっていると「棋力は?」という質問を多くの人が受けると思います。よくある答えが「●●道場では初段で将棋倶楽部24だと11級です。ちなみに将棋ウォーズだと2段です」みたいな感じだったりするわけですが、これ将棋をやっていない人からするとはてなマークが大量に頭をよぎるみたいです。これは以前から将棋好きの人たちの間で悩ましい問題とされていることなわけですが、棋力の基準は基本的に相対的に決まっていくということが原因となっています。

将棋倶楽部24だと10級前後で、相当な強さの人がたくさんいます。もう世の中全体を平均としたときの数値とかけ離れすぎていて、参考にできないレベルな気がします。これは将棋倶楽部24がスタートする時に、棋力を自己申告させる仕様が問題を起こしているわけですが、上級者になればなるほど本当に強い人を知っているので「自分なんてまだまだ初心者」といったことを考えがちで、初心者レベルに初段者くらいの人がたくさんいることが問題を作っていたりします。

将棋ウォーズなどのように自己申告が一切なく、システムが相手を決めて、結果から決めていく方法だとこのような問題は解消されやすいわけです。さらに、将棋ウォーズだと同レベルの人がいないと自動的に似たレベルのコンピューターと対戦するという仕様があるおかけでて、初心者でも楽しさを味わうことができるようになっていて、長年本気でやっている人だけしか楽しめないという、将棋人口を増やすための足かせを解決できるのは非常にうれしい限りです。

ただ、将棋ウォーズの難点は、将棋倶楽部24と比べるとなぜか将棋的な深みのある手を指す人が比較すると少ないところでしょうか。なんというか、こう時間攻略みたいなところで勝負する人が、微妙なレベルの人とかだとすごく多いですよね。それもまた将棋といえば将棋なんですけど、難しいところです。

どちらが正解ということはないと思うんですが、普及させる活動ってすごく大切だと思うので本当の初心者にもやさしい、楽しさを味わえる仕様をもっと考えていってほしいなと思う次第です。そういった意味では将棋ウォーズはすごいですよね。実際、現在の利用者数みたいなのがどちらも表示されますが、ピーク時とかって将棋倶楽部24のほうがすごい少ないですからね。もちろん登録の手間とかの敷居の高さとかがあるので、簡単に比較はできないですが、それにしても利用者の差があるのは事実で、それが何を意味しているのかは、将棋が好きな人を増やすためには本気で考えていかなきゃいけないんじゃないかと思う次第です。

今度こそ…の思いが募る今年の竜王戦

先日ちょっとした用事で千駄ヶ谷の将棋会館にいってきました。駒袋が古くなったので買いに寄っただけという本当に小さな用事です。
いったことがある人ならわかると思いますが、将棋会館の前には掲示板があるんですが、そこに今年の竜王戦のポスターがどどんと掲示されていたんですが、なんとも力強いものだったのでおもわず1枚パシャリ。

今年は羽生さんと渡辺さんですが個人的にはお二人とももれなく大好きで応援しているものの、あと一つで永世の称号を手にできる羽生さんをついつい応援してしまいがちです。あと一つがなかなか取れないですからね。羽生さんと渡辺さんとなると、羽生さんが2008年の3連勝後の4連敗して敗れるという強烈な竜王戦の印象が残っていて、今度こそという思いは羽生さん本人だけじゃなくてファンの皆さんももっているんじゃないでしょうか。

10月20日からはじまる7番勝負、いまから楽しみです。

ITエンジニアの将棋好きたちが集まっても「将棋ソフトを開発したい!」とはならない不思議

BMJは事業の特性上、ほとんどのスタッフが開発ができます。いわゆるエンジニアという人間が非常に多い会社なんですが、その上、ほとんどのスタッフが将棋好きだと、必ず定期的に質問をされるのが将棋ソフトについての話。

ITエンジニアが多い+将棋好きが多いということを知っている方たちからは、必ず「将棋ソフトって作ってたりするんですか?」と聞かれたりするわけですが、答えはNOです。

ある人は、仕事でシステムの開発をやっていると、ひとつのものを本気で使えるレベルに仕上げようとすると、楽しいことだけじゃないのは痛いほどわかっているから、趣味の世界と仕事をつなげたくないといいます。

ある人は、将棋は人対人がたのしいのであって、人対システムだと、自動車と人が100メートル走を競争するようなもので、なんかそもそも違う気がする。将棋はどこまでいっても人対人を前提にしたいから、そっち側には真剣に取り組めそうにないといいます。

いろんな理由があるけれど、将棋好きが多いし、みんなシステム開発はできるけれど、不思議と「将棋ソフトの開発をやってみよう」という話にはまったくなりません。でも、みんな叡王戦の予選の結果には興味津々だったりします。今回は大御所の先生たちが順当に勝ち上がる結果になって、この先も毎試合たのしみですね。